「ビジネス英会話すら自信がないのに、海外の取引先や海外支社の社員に英語で電話なんて絶対にできない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
電話は相手の顔が見えないので、得られる情報が少なく、対面での会話よりも難易度が高い です。
対面での英会話では雰囲気で何となく言いたいことを伝えられたり、相手が言いたいことを汲み取ったりできます。しかし電話では「何となく」や「雰囲気」は通用しません。 言いたいことははっきり伝えなければなりませんし、言われたことははっきり聞き取らなければなりません。
しかしご安心ください。ビジネスシーンにおける電話には、よく使うフレーズがあります。本記事では、英語で電話をしたい人が最低限知っておくべきフレーズを10個厳選 して紹介します。
フレーズを覚えてしまうことで、電話をかけるのも電話を受けるのも、グンと楽になりますよ。
目次
- 1 英語での電話も日本語での電話も言うことは同じ
- 2 英語の電話で使えるフレーズ厳選10選【最低限これだけ覚えれば安心】
- 2.1 電話を受けるとき
- 2.1.1 ①Thank you for calling ABC Corporation. This is 〇〇 speaking.How can I help you?
- 2.1.2 ②May I have your name, please?
- 2.1.3 ③Could you say that again?
- 2.1.4 ④Just a moment, please.
- 2.1.5 ⑤I’m afraid he/she is not available at the moment.
- 2.1.6 ⑥Would you like him/her to call you back later?
- 2.1.7 ⑦Is there anything else I can help you with?
- 2.2 電話をかけるとき
- 2.1 電話を受けるとき
- 3 「英語で電話をしたい!」と考えている方が気をつけるべきこと2つ
- 4 まとめ
英語での電話も日本語での電話も言うことは同じ
言語の違いはあれど、日本語でも英語でも、電話で言うことはほとんど同じ です。英語でも日本語の電話と同じように、以下の順番でやりとりをします。
A:電話を受けた人、B:電話をかけた人
- A:電話を受けて名前を名乗る
- B:同じく名前を名乗って用件を伝える
- A:電話を取り次ぐ
- B:再度挨拶をして会話スタート
「英語での電話」と聞くと難しく感じてしまいますが、実際は日本のビジネスシーンで行っている電話と同じ です。英語の電話ならではのフレーズを覚えてしまえば、スムーズに英語で電話のやりとりができるようになりますよ。
英語の電話で使えるフレーズ厳選10選【最低限これだけ覚えれば安心】
ビジネスシーンでの英語の電話で使えるフレーズを10個紹介します。
内訳は以下の通りです。
- 電話を受けるときに使える英語フレーズ×7個
- 電話をかけるときに使える英語フレーズ×3個
電話のフレーズをまとめた参考書や他のサイトの記事には「フレーズ集100」や「フレーズ集200」とたくさんのフレーズが収録されています。
もちろんできるだけたくさんのフレーズを覚えた方が良いです。しかし最初から「100」や「200」と言った数字を目にすると、覚えるフレーズが多すぎて頭がパンク してしまいますよね。
そこで今回は「最低限これだけは知っておいてほしい」電話で使える英語フレーズを10個厳選 して紹介します。
電話を受けるとき
電話を受けるときの英語フレーズは以下の7つです。
- Thank you for calling ABC Corporation. This is 〇〇 speaking.How can I help you?
- May I have your name, please?
- Could you say that again?
- Just a moment, please.
- I’m afraid he/she is not available at the moment.
- Would you like him/her to call you back later?
- Is there anything else I can help you with?
先に使うフレーズから順に並べている ので、あなたが電話を受けているシーンを想像しながら読み進めてみてください。
①Thank you for calling ABC Corporation. This is 〇〇 speaking.How can I help you?
和訳:お電話ありがとうございます。ABC社の〇〇です。ご用件をお伺いします。
電話を受けてまず最初に言う英語フレーズです。ABC社にはあなたが勤める会社名を、〇〇にはあなたの名前を入れましょう。名前は”This is Tanaka speaking.”のように苗字だけで構いません。
①のフレーズを言った後に......
- 相手が名前を名乗り忘れていた場合は、②のフレーズに進む
- 相手の用件や名前、誰に電話を取り次いでほしいかが聞き取れなかった場合は、③のフレーズに進む
- あなた宛ての電話ではなく、取り次ぎが必要な場合は④のフレーズに進む
②May I have your name, please?
和訳:お名前を教えていただけますか?
日常英会話では”What is your name?”でも構いませんが、ビジネスシーンでは”May I”をつけます。 そうすることでより丁寧な言い回しになります。
②のフレーズを言った後に......
- 取り次ぎが必要な場合は④のフレーズに進む
③Could you say that again?
和訳:もう一度仰っていただけますでしょうか?
こちらも②と同様に、”Could you”とすることでより丁寧な言い回しになります。”Could you say that again?”は英語初心者であればあるほど役立つフレーズですので、絶対に覚えておきましょう。
何度も聞き返してしまって流石に申し訳ない時は応用編として”I’m sorry. Could you say that again, please?” と言いましょう。申し訳なさを伝えられます。
③のフレーズを言った後に......
- 取り次ぎが必要な場合は④のフレーズに進む
④Just a moment, please.
和訳:少々お待ちください。
電話の取り次ぎをしたり、何か確認が必要で相手に待ってもらったりするとき に使えるフレーズです。
取り次ぎのために④のフレーズを言った後に......
- 担当者が不在の場合は⑤のフレーズに進む
⑤I’m afraid he/she is not available at the moment.
和訳:あいにく〇〇は不在でございます。
〇〇には担当者の名前を入れましょう。
“available”は「入手できる」という意味の英単語で、電話で頻繁に使用されます。 今回の例文のように、担当者がいるかいないかを尋ねる時は必ず使います。
“available”は人に対してだけでなく、ものに対しても「この商品は現在入手可能ですか?」のように使用可能です。
- ⑤のフレーズを言った後、⑥のフレーズに進む
⑥Would you like him/her to call you back later?
和訳:折り返し電話するようお伝えいたしましょうか?
折り返しについて尋ねると、場合によっては”Can I leave a message?”「伝言をお願いできますか?」と言われます。 その場合は伝言を聞きましょう。
- ⑥のフレーズを言った後、⑦のフレーズに進む
⑦Is there anything else I can help you with?
和訳:他に何かご用件はございますか?
最後に他に用件があるかどうかを尋ねて、電話は終了です。
電話をかけるとき
電話をかけるときのフレーズは以下の3つです。
- Hello, this is 〇〇 of ABC Corporation.
- Is 〇〇 there?
- I’ll call back later.
電話を受けるときのフレーズと同様、必要最低限のフレーズ しか紹介していません。
先に使うフレーズから順番に紹介しています。フレーズはたったの3つなので、この機会に全て覚えてしまいましょう。
⑧Hello, this is 〇〇 of ABC Corporation.
和訳:もしもし、ABC社の〇〇と申します。
電話をかけるとき、最初に必ず言うフレーズです。 〇〇にはあなたの名前を、ABCにはあなたの会社名を入れましょう。名前は”Tanaka”のように苗字だけで構いません。
⑨Is 〇〇 there?
和訳:〇〇さんはいらっしゃいますか?
電話に出た相手が話をしたい相手ではなかった場合に使うフレーズです。 〇〇には話をしたい担当者の名前を入れましょう。
⑤で紹介した”available”を使って”Is 〇〇 available?”としても構いませんが、よりフランクな言い回しになってしまいます。
⑩I’ll call back later.
和訳:後ほどかけなおします。
担当者が不在の際に使うフレーズです。かけなおしではなく、伝言を残したい場合は”Can I leave a message?”「伝言をお願いできますか?」 を使いましょう。
「英語で電話をしたい!」と考えている方が気をつけるべきこと2つ
「英語で電話をしたい」と考えている方は、以下2点に気をつけましょう。
- 日本語と同様電話越しの英語はとにかく聞き取りづらい
- 本質はマニュアル的受け答えではなく本題を英語で話せるかどうか
それぞれ詳しくみていきます。
日本語と同様電話越しの英語はとにかく聞き取りづらい
電話越しの英語は、対面で聞く英語よりも聞き取りづらいです。電話越しの英語が聞き取りづらい原因は以下の2つ。
- 相手の顔が見えないから
- 音質が良くない場合があるから
英語にある程度自信がある方でも、映画などで無線越しに聞こえてくる英語は聞き取れない方が多い です。電話は無線ほど音質が悪くはありませんが、声がボソボソっと聞こえてしまったりして、通常よりも聞き取りづらいことは確かです。
通常のリスニング教材に加えて、YouTubeで英語での電話や無線の動画を見ておくと良い練習になる でしょう。
本質はマニュアル的受け答えではなく本題を英語で話せるかどうか
本記事では、英語の電話で高い確率で使うであろうフレーズのみを紹介しています。今回紹介したフレーズは、覚えるだけで誰でも100%使えるようになります。
しかし本質は、決まったやりとりを終えた後の本題 です。どんなことを話すのかは人によって様々なので、フレーズ集のようなものを用意して暗記することはできません。
決まったやりとりの後の本題を流暢に英語で話せるようになるには、ビジネス英語を体系的に学習する 必要があります。フレーズをいくつか覚えて満足するのではなく、今回覚えたフレーズを、さらなるステップアップの土台にしましょう。
まとめ
英語で電話をしたい人が最低限知っておくべきフレーズ10選を紹介しました。今回紹介した10のフレーズで、英語での電話の大まかな流れは把握できたはずです。
あとはあなたの職種やポジションならではの英語フレーズを覚えるだけで、英語での電話ができるようになりますよ。
この記事で紹介したフレーズを何度も見返して、英語で電話をする機会がある度に使ってみてください。